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生い立ち編⑥ 青春!吹奏楽部

2022.03.03

生い立ち編

吹奏楽部時代、練習は厳しかったが楽しかった。僕ははじめトロンボーンを担当したが、その後ユーフォニュームという楽器にパート替えされた。ユーフォニュームは比較的地味な楽器で、もっと目立つ方がいいのに・・とはじめは思ったが音色が美しくすぐに気に入った。はじめのうちは楽譜も読めず音もまともに鳴らせなかった。初めて出た大会では先生に「小谷は吹き真似をしといて」と言われ顔だけ真剣なフリをしてずっと吹き真似をしていた(笑)。しかし先輩も引退して自分たちの代になる頃から、自覚が芽生えて真摯に練習し、徐々に上手く吹けるようになった。

また「部活を頑張るために学生生活をきちっとしろ」という部活の方針から、規則正しく生活し校則を守る模範生に変身した。それまでは「シャツはズボンから出してネクタイ外して、遅刻常習、こっそりお菓子と漫画とウォークマン持ち歩いて自転車通学しちゃう不良の俺」という中二病スタイルだった(笑)。勉強も人並みの成績までは持ち直した。吹奏楽部という自分が認められ活躍でき、また仲間のいる居場所ができたことでいろいろな面で前向きになれた。

幼少期からの目立ちたがり屋の性格も再び顔を出し、同期入部の友人と二人で様々なパフォーマンスもやった。被り物をかぶって女装して「パフィー」や「セーラームーン」を歌って踊った。笑顔の少ない無愛想な店主と言われている今では想像もつかないかもしれないが、僕にもそんな時代があった(笑)。

吹奏楽部での経験から、やりがいのあることを見つけそれに集中して打ち込むことで、充実した時間を過ごせるということを知った。また仲間と何か一つのことを目指して協力し努力すること、一つのハーモニーを作り出すことの楽しさを知った。その後の人生では逆に「やりたいことが見つからない・・やりがいがほしい・・」という「やりがい中毒」に陥り悩んでしまったこともあった。だから「やりたいこと」がすべてだとは今は思わないが、何か一生懸命に打ち込めることがあるというのは僕にとっては幸せなことだった。そしてそれが今は八百屋だ。

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