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店づくり②

2020.06.30

八百屋について

うちは「やおやONE DROP」という店名にしていて、あえて「やおや」とつけている。
それは、野菜をしっかり売っていくぞという意思表示である。
創業した当時は、それこそ野菜しかなかった。でも今では、野菜以外の商品もいっぱいある。
日配品から冷凍の肉、魚、パンにお菓子、調味料や加工食品いろいろ。
小さいながらもうちの店だけで晩御飯の材料がそろうような品揃えを目指している。
実際のところ「やおや」というより「こだわり系ミニスーパー」に近くなってきた。
見る人が見たら全然やおやちゃうやん、ブレてるやん、と思われるかもしれない。
確かにブレまくってここまできた(笑)。

でも野菜をたくさん売って生産者に貢献したい、有機野菜や生産者の顔の見える地物の野菜を普通に買えるようにしたい、という気持ちはずっと変わっていない。
自分たちとしては、その想いを実現させるための手段として、今のような「ミニスーパー」路線を選んだと思っている。
こだわり野菜をたくさん売るための手段はたくさんある。
宅配セットをやる。飲食店さんに卸す。野菜専門店としてこだわり路線を貫く。高級路線で行く。などなど。
いろいろな方法があると思うし、実際自分たちもいろいろなことをやってきた。
その結果自分たちが一番得意なやり方は今の「ミニスーパー」路線だった。

いろいろな商品をこれでもか、これでもかと投入しているのは、実は野菜を売れるようにするためなのだ。
野菜だけで今と同じ集客ができて、今と同じだけの野菜が売れるのなら、野菜だけ売っていたい。
でも正直、さびれた商店街の一角で野菜だけでは集客がきつい。本当にきつい(笑)。
家賃も人件費も払えない。
野菜以外の商品をたくさん用意して、お客さんが来店したいと思う動機づけをいっぱい用意して、ついでに野菜も買ってもらう。
オーガニックとかに全然興味ない近所のおばあちゃんが、お気に入りのお菓子を買うついでに有機のトマトを1袋。そういう店づくりをしてきた。
オーガニック派や意識高い系だけでない、幅広い客層を取り込むことを目指してきて、実際にそういう店に近づいてきたことはかなりうれしい。
もちろん野菜で勝負しているから、野菜を買うならワンドロップでというつもりで買い物に来てくださるお客さんもたくさんいる。
野菜を売るための他の商品だから、野菜の売り場を削ることは絶対しない。
野菜の売り場面積や品ぞろえはキープしつつ、それ以外の商品を増やしてきた。
その結果今でも野菜、果物の売上で年間60%以上はキープしている。

そんなわけで、野菜の仕入れは一番頑張る!
でも野菜を売るために、中央市場で果物の仕入れも頑張る!
野菜を売るために、パンや和菓子や牛乳や豆腐や肉やハムやラーメンやうどんやもずくやピザや餃子やチーズの仕入れも頑張る!

クタクタです。

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