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店の名前

2022.02.12

考え方 開業準備編

「ワンドロップ」ってなんですか、どういう意味ですかって時々聞かれる。

この名前にたどり着くまでには、そういえばボツにした案も結構いろいろあった。

月桃
(ゲットウ。意味が全くわからん笑。なぜこれにしようと思ったのかも全く意味不明)

オルガニポニカ
(キューバの都市型有機農業形態を表す言葉。なんか響きがかわいいとは思ったけど、覚えてもらえなさそう笑)

小谷商店
(行き詰って考えるのがめんどくさくなってヤケクソ笑)

などなど。多分他にもあったと思うけどもう思い出せない。そんないろいろな紆余曲折の末「ONE DROP」という名前になった。どうしてそうなったかというと、その頃ボブマリーが好きで良く聞いていた。そして曲のタイトルから何か使えそうなものがないかなと探していたら「ONE DROP」という曲が目についた。ほーん、「ONE DROP」か。ワンドロップ・・・いいかも!ていうか曲もめっちゃいい曲やし!なんかイントロの感じとか、今から何か始まる~ってゾクゾクするような感じがする。いい!テーマソングにしよ。それが最初のきっかけ。

https://www.youtube.com/watch?v=74NCfS3h2JY

そしてそこからワンドロップ・・ってことは「ひとしずく」だよなーと思ったときに、あ!あれだ、「ハチドリのひとしずく」だ!と思いついた。

「ハチドリのひとしずく」とは、南米アンデスの民話。動物達が住んでいた森が火事で燃えた、動物たちはみんな逃げた、そんな中ハチドリだけが一滴一滴、水を垂らす。それを見て動物が笑う、「そんなことして何になる」と。ハチドリは言う、「私は私にできることをしているだけ」と。そんなお話。

https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334974916

環境活動家でスローライフ運動等を提唱していた辻信一さんが、「たとえ微力でも、自分にできることをやろう」というメッセージを込めてこのお話を世間に広めた。学生の頃、大学に辻信一さんが講演に来られたことがあって、その時にこの民話のことを知った。その当時の僕は2回生で、自分のこれからの生き方についてとても思い悩んでいた。しかし辻さんの講演を聞いて、すごく前向きな気持ちなれたことを覚えている。そしてこの頃から、日々の食について、またその向こう側にある農業について強い関心を持つようになった。ある意味、自分の原点になっているのが辻さんの講演だった。

そうだ、自分のやろうとしていることは「ひとしずく」だ。小さい八百屋ごときでは世の中は変えられない。でもたとえ微力でも、農業に貢献したい。そんなことをして何になると言われて笑われても、自分にできることをやる。そうだこれだ・・そんな思いから名付けた。

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